マンション管理会社交替・委託管理費6割削減までの道のり

マンション管理会社交替・委託管理費6割削減までの道のり

3.割高な修繕工事

理事会3期目の07年7月、私はやる気のない前理事長より要請され、本来前理事長が就くべき相談役に引き続き止まっていた。
この期にその後の委託管理費削減活動を一緒に推進することになる役員4名(I理事長、H副理事長、N理事、M理事:N理事のみ自主的に前期から留任)と出会う。皆理事会活動に於いては積極的に発言し、サイレントマジョリティが大半の前期の理事会とは打って変わった。

前期の理事会で、私とN理事の発案で【立体駐車場を埋め戻して平面化する工事】をH社が施工したが、この時に競争入札を行わなかったので、H社はこれに味をしめたのか、08年1月の理事会後に、今度は【給水直結方式化による貯水槽跡を駐輪場にする工事】を提案しようと考えていることを私に持ちかけてきた。
当時、住民が所有していた自転車台数は当マンションの駐輪場の収容能力をはるかにオーバー(収容能力の約3倍)していたので、私はH社の提案内容は当マンションの問題点を踏まえた良いものに思えて、次の理事会で提案するように返答した。

2月の理事会でH社は給水直結工事を提案したが、技術屋でこの分野に詳しいH副理事長、N理事は「ポンプ代、貯水槽撤去費用が相場より相当高いのではないか、価格面を再検討するように」突き返した。実は、この提案前にH社のE氏は本工事を担当する予定の業者を引き連れて、私に説明に来た。
私は価格が割高と感じたので再検討するよう命じたのだが、価格を下げないで提案してきたのだった。この提案をきっかけに、理事会内でH社の提出する見積はべらぼうに高いのではという疑問が伝播した。理事のなかには、H社は修繕工事で大儲けするために本工事を提案したのではないかとはっきりと言う者もいた。

H副理事長、N理事はH社に対して募ってきた不信感から、同業他社4社から見積を入手することを試みた。彼らが相見積りを入手したところ、4社全てがH社の提示した見積より200万円以上割安な見積を提示した。4月の理事会でH副理事長、N理事がH社に対して他社に発注する旨を迫ると、同社は再検討させて欲しいとのことだったが、翌月の理事会であっさりと300万円の値下げをしてきた。

H社の言い訳は「A社のポンプ代が割高なので、B社のポンプに変更した。」と。

H社は理事会に提案する前に業者の提案内容を吟味すべきところを、それをせず右から左へ流したことが判明した。ここに至り、理事会メンバーのH社の見積に対する不信感は決定的なものとなったのである。


〔2009年4月28日 更新〕

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