マンション管理会社交替・委託管理費6割削減までの道のり

マンション管理会社交替・委託管理費6割削減までの道のり

1.管理組合の理事長に就任

私が委託管理費について漠然と高いのではないかと感じたのは、05年7月に管理組合の理事長に就任してから程なくだった。
私の住んでいるマンションは大阪市内の総戸数78戸の中規模で、H社が97年3月に施工、分譲し、以来管理を行っていた。私は管理組合の役員を引き受けるまではH社に対して、管理面で不満なところは何もなかった。
管理人は住民からの信頼が篤く、掲示板の定期的な更新、清掃などはきちんと行われおり、表面上は全く問題がないように見えた。当マンション管理組合の理事会は理事長、副理事長、相談役を含めて7名の役員から構成される。役員の選任方法は立候補制だったが、毎回立候補者がいなかったので、事実上は輪番制となっていた。役職はくじ引きで決められていた。
私は副理事長のくじを引いたが、理事長のくじを引いた人が仕事の都合で毎月開かれていた理事会の出席が難しかったので、繰り上げにより理事長になった。

 私が管理面で疑問を持ち始めたのは、定期総会で役員が選出された日の午後に行われた最初の新旧理事会に出席した時からだった。
H社のフロント担当E氏は、20代後半と若いが優秀で、新旧理事会では司会から議事提案など運営面を取り仕切っていた。前理事長は物静かで穏やかな性格であることもあってか、E氏の言うことにただ頷いているだけだった。私はH社が理事会を乗っ取っているようなこうした状況を見て奇異に感じた。これは多くの住民がH社は大手で会社がしっかりしているからマンション管理を全てお任せしていても大丈夫だろう、それと多くの役員がマンション管理での突っ込んだ話はある程度の専門的な知識がないと理解しずらく、理論武装をした管理会社と対等に話を出来ない、と考えていた土壌があったからかも知れない。恐らくそれまでの歴代の理事会もH社の言いなりだったのだろう。


2回目以降の理事会でも、E氏は私の方ばかりを向いて話し、「理事長これで宜しいですか」と常に私に議事内容の了解を求め、私が了解したら他の理事の意見も聞かず、次から次へと議事を先に進めていった。私は自分の了解で事が運ぶので、次第に責任重大に感じ、疑問に思ったことは全てE氏にぶつけたり、他の理事の同意を得るように心掛けた。
ただしそれはH社との関係を気まずくしないように注意を払いながらであったため、(マンション管理の専門家は管理会社を味方に付けてうまく利用した方が得策と述べている人が多いので)結局は先方の提案通りに従った。
私以外はいつも決まった理事K氏が毎回意見を2~3述べただけで、今考えるとH社のやりたい放題だったと思う。しかも、H社の提案内容は、防犯カメラの増設や、小修繕などお金がかかるもの以外は、H社が不利な状況に追い込まれないよう決算報告を行わなかったり、役員が何かを積極的に提案してくることを避けるようにしているように見えた。

〔2009年4月21日 更新〕

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